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豚肉と夏野菜で夏バテ知らず!豆知識とおすすめレシピ10選

気温がだんだんと高くなり、太陽がジリジリと照りつける夏の季節が近づいてきました。豚肉はもちろん、6月~8月頃に収穫期を迎える夏野菜は、暑さで食欲が低下しバテてしまいがちな時期の強い味方!今回は、代表的な夏野菜の特徴と栄養素、選び方、保存方法、調理時のポイントに加えて、豚肉と夏野菜を組み合わせて摂取するメリットについても解説します。ハイライフおすすめの豚肉×夏野菜レシピもたっぷりとご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

夏バテはなぜ起きるの?予防法は?

最も大きな影響は「暑さ」です。季節の変わり目の寒暖差、屋外と屋内の温度差などで体調を崩し、食欲不振や消化機能の低下を引き起こします。また、夏バテになると簡単な食事で済ませること多くなりがちですが、例えばそうめんなどの炭水化物源ばかり食べていると、炭水化物をエネルギーに換えるビタミンB群などが不足して代謝が悪くなってしまいます。こうなると、食べてはいるのに元気にならない、という状態に陥ってしまうのです。

予防法としては、まずは十分な水分補給により、熱中症を防ぐこと。また、あっさり、さっぱりしたものが食べたい時でも、しっかり肉などのタンパク質源と、ビタミンやミネラルが補給できる野菜を食べて栄養補給することを心がけましょう。

豚肉は良質なタンパク質源として体内で使われるのに加え、エネルギー代謝に必要なビタミンB群を含むので、体調を整えたい暑い季節にぴったりの食材といえます。

夏野菜の特徴と栄養素

太陽光をたっぷり浴びて育った夏野菜は、トマトやなす、ゴーヤ、ズッキーニ、とうもろこしなど、色が濃く鮮やかなものが多いのが特徴です。濃く鮮やかな色合いは、ポリフェノールやカロテノイドといった色素成分によるもの。もともとは野菜自身が紫外線や害虫から身を守るために作り出した成分ですが、強い抗酸化作用を持つことから、それらを摂取することで人の肌や細胞を紫外線によるダメージから守ってくれます。

また、夏野菜にはトマトやパプリカ、きゅうりなど生のまま食べられるものが多く、ほかの季節の野菜と比べて栄養補給しやすいのも特徴です。特にビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い性質のため、加熱調理するよりも生のまま食べることでより多くのビタミンCを摂取しやすくなります。

代表的な夏野菜として、以下が挙げられます。

■トマト

トマトには、皮膚と粘膜を健康に保つために欠かせないβ-カロテン、コラーゲンの生成に不可欠なビタミンCのほか、カロテノイドの一種であるリコピンが豊富に含まれます。
トマトの鮮やかな赤色はリコピンによるもので、600種類以上あるカロテノイドの中でも特に抗酸化作用が強く、β‐カロテンの倍以上、ビタミンEの約100倍ともいわれています。熟して赤くなったトマトであるほど、より多くのリコピンを含みます。
また、トマトとミニトマトでは栄養素の含有量が異なり、以下のとおり、ミニトマトにはトマトの約2倍のβ‐カロテンとビタミンCが含まれています。

トマト:β‐カロテン 540μg、ビタミンC 15mg
ミニトマト:β‐カロテン 960μg、ビタミンC 32mg
※どちらも100gあたりの含有量

■なす

なすの紫色の皮には、ポリフェノールの一種であるナスニンが含まれています。ナスニンには強い抗酸化作用があり、ガンや生活習慣病のもとになる活性酸素の働きを抑える効果が期待できます。
なすの実の部分に含まれるクロロゲン酸もポリフェノールの一種であり、なすのアクや渋みのもとになっている成分です。ナスニンと同じく抗酸化作用があり、血圧や血糖値のコントロールにも有効といわれています。

■パプリカ

ピーマンや唐辛子と同じ「ナス科トウガラシ属」に分類される野菜です。ピーマンよりも大きくて肉厚で、青臭さや苦みがなく、甘みが強いのが特徴。赤色、黄色、オレンジ色といったさまざまな色のパプリカが存在し、色が濃いほど完熟度が高くなり甘みを感じやすくなります。
パプリカにはβ‐カロテンやビタミンCが豊富に含まれますが、一番完熟度の高い赤色のパプリカは赤・黄・オレンジの3色の中で最も栄養素の含有量が多くなっています。

■ゴーヤ

にがうりとも呼ばれる名前のとおり、独特の苦味が特徴の野菜です。苦味の成分であるモモルデシンは、胃の粘膜を保護したり、胃腸を刺激して消化液の分泌を促進させ食欲を増進したりする作用が期待できます。また、血糖値を下げる効果が期待されている成分でもあります。

■とうもろこし

とうもろこしは米、小麦と並ぶ世界三大穀物の一つで、主成分は炭水化物です。そのため、エネルギー補給や疲労回復にも向いています。白米よりも多くの食物繊維が含まれており、表皮に含まれる不溶性食物繊維の一種、セルロースは腸内環境を整え、排便を促す効果が期待できます。

夏野菜の選び方と保存方法

トマトやピーマン、パプリカなどは、色が濃く鮮やかで、皮に色ムラがなくハリとツヤがあるものを選びましょう。ゴーヤやきゅうり、ズッキーニは、鮮やかな緑色でずっしりと重く、太さが均一なものを選んでください。
とうもろこしは、皮付きの場合、皮が鮮やかな緑色のものを選びましょう。先端についているひげは、茶色く褐色なものが完熟していて食べ頃です。とうもろこしの実は、先までびっしりと隙間なく詰まっているものが好ましいです。

夏野菜はどれも水分が多く傷みやすいため、水分が飛ばないようにキッチンペーパーやラップで包み、保存用ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
夏野菜を生のまま食べる場合、冷凍保存はあまり好ましくありませんが、加熱調理するのであれば冷凍保存もおすすめです。例えば、ズッキーニやピーマン、パプリカなどを食べやすいサイズに切って冷凍しておけば、凍ったままラタトゥイユ作りに使えます。きゅうりは、冷凍するよりも、分厚めの輪切りにして塩漬けにすることをおすすめします。塩漬けのまま食べるか、サッと水洗いしてサラダに入れるとおいしくいただけます。
とうもろこしは、皮付きのままキッチンペーパーで包んで冷蔵する手もありますが、すぐに食べない場合でも、購入したらその日のうちに茹でて冷蔵保存するのがおすすめです。とうもろこしは収穫直後が特に甘みが高く、時間が経過するごとに鮮度が落ち、甘みも減ってしまうからです。

夏野菜を調理する際のポイント

トマトやパプリカ、きゅうりなど生のまま食べられるものが多い夏野菜。野菜に含まれるビタミンは加熱調理すると失われがちなため、生食できるものはなるべく新鮮なうちに、生のまま食べることをおすすめします。新鮮であるほど栄養素が多く含まれ、野菜本来の甘みや旨みも感じられやすいからです。サラダはもちろん、ガスパチョのような加熱調理を行わない冷製スープにするのもよいでしょう。

とうもろこしは鍋で茹でるよりも、電子レンジ調理で蒸すのがおすすめです。大きな鍋を準備する、お湯を沸かすといった手間が省けて時短になるだけでなく、蒸されることで甘みが凝縮され、水っぽくなりにくいメリットや、ゆで汁に栄養素が流れ出すことを減らせるメリットも挙げられます。

豚肉と夏野菜を組み合わせるメリット

夏野菜の中でもトマト、オクラ、ピーマン、パプリカといった緑黄色野菜にはβ-カロテンが豊富に含まれていますが、β-カロテンは油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンであり、油と一緒に摂ることで吸収効率がアップします。それゆえ、豚肉とトマト、豚肉とオクラ、豚肉とピーマンといった組み合わせは相性がよく、特に脂が多い豚バラ肉と合わせることで栄養素をより効果的に摂取できます。また、なすは油を吸いやすい性質があるため、豚肉となすを組み合わせることで豚肉の脂や旨み、栄養素を残さず摂取できます。

味わいの面では、豚しゃぶとトマトやきゅうり、パプリカなどの夏野菜を組み合わせることでさっぱりとした口当たりになり、食べやすくなります。夏バテで食欲がないからといって冷たい飲み物や麺類ばかりを食べていては、ますます胃腸が疲れてしまい、夏バテを加速させてしまうだけです。食欲がない時こそ、疲労回復に役立つビタミンB1が豊富な豚肉と夏野菜をうまく組み合わせることをおすすめします。

ハイライフおすすめの豚肉×夏野菜レシピ10選

最後に、ハイライフがおすすめする豚肉と夏野菜の組み合わせレシピ10選をご紹介します。

豚しゃぶと夏野菜の揚げ浸し のっけそうめん

パプリカ、なす、ズッキーニ、かぼちゃ、オクラといった夏野菜をたっぷり使った、彩りも豊かなそうめんレシピです。
材料と作り方はこちら↓

豚肉、なす、ピーマンのコク旨ごま味噌炒め

ごまとバターの風味が効いたコクとまろやかさを感じる味わい。白ご飯が進むおかずレシピです。
材料と作り方はこちら↓

ちょっとのコツでジューシー!本格麻婆なす

なすに片栗粉をまぶすのがポイント!豚肉の脂と旨みをたっぷり吸ったピリ辛麻婆なすが食欲をそそります。
材料と作り方はこちら↓

超簡単!ごはんが進む豚こまピーマン炒め

フライパン1本でさっと作れる時短レシピ。豚肉の脂のおかげで、ピーマン嫌いなお子さんもおいしく食べてもらえる1品です♪
材料と作り方はこちら↓

さっぱり★豚肉ときゅうりの梅だれ炒め

甘酸っぱい梅だれが食欲をアップ!夏バテ時にも食べやすいおかずレシピです。
材料と作り方はこちら↓

ご飯に合う!豚しゃぶバンバンジー風サラダ

豚しゃぶにトマト、きゅうり、もやしを合わせてさっぱりと。肉も野菜もたっぷり食べられる、夏にぴったりなごちそうサラダです。
材料と作り方はこちら↓

フライパンひとつで!豚こまとトマトのパスタ

フライパンもコンロもひとつでOK!豚こま肉とフレッシュトマトを使ったあっさりとした味わいのパスタレシピです。
材料と作り方はこちら↓

豚こま肉とトマトのマヨぽんパパっと炒め★

忙しい日でもさっと作れる!マヨネーズとポン酢でさっぱりおいしい、簡単炒め物レシピです。
材料と作り方はこちら↓

苦味を抑えて食べやすく!ゴーヤチャンプルー

フライパンで炒めるだけの簡単レシピ!苦味が気になるゴーヤも、豚肉と合わせることで食べやすく仕上がります。
材料と作り方はこちら↓

とうもろこしと豚肉の炊き込みご飯

とうもろこしの芯まで使って風味アップ!夏にぴったりな、豚肉入りの炊き込みご飯レシピです。
材料と作り方はこちら↓

これから気温が高くなり、暑さで食欲も落ちがちな夏の季節には、旬の夏野菜を上手く取り入れることが大切です。ハイライフのレシピで豚肉と夏野菜をおいしく食べて、暑い夏を元気に乗り切っていきましょう。

今回お話を伺った方

志水 あい
管理栄養士・健康ライター

WEBサイトや書籍などで健康・育児関連の記事を執筆したり、栄養素のはたらきを重視したレシピづくりを行っている。忙しいときでも手軽につくれる簡単レシピが得意分野。子どもが生まれてからは食育や知育に興味を持ち、食べものを通じて学べるレシピの開発なども行っている。

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