TIPS部位の特徴

安くてアレンジ自在!コスパ抜群な「豚ひき肉」の魅力

安くて使い勝手の良い「ひき肉」は、レシピサイトでも常に検索上位に挙がる人気食材です。一方で、ひき肉に関する情報や理解が不足しているために誤解が生じ、マイナスイメージを持たれていることも。この記事では、ひき肉にはどんな肉や部位が使われているか、なぜ安いのかを解説するとともに、ひき肉をよりおいしく楽しむためのコツやおすすめレシピもご紹介します。

ひき肉とは、包丁や機械等で細かくひいた肉のことで、ミンチと呼ばれることもあります。主にスーパー等で販売されているのは、牛ひき肉、豚ひき肉、鶏ひき肉、合いびき肉の4種類。使われる部位はそれぞれ異なりますが、肉のやわらかさやジューシーさを感じられるよう、脂身と赤身のバランスが良い部位が使われることが多いです。

ひき肉の特徴は、加熱する際に脂が出やすく、食べた時に脂の旨みを感じやすいこと。そのため価格の安い肉であっても、ひき肉にすることでよりおいしく食べられる場合もあります。

牛ひき肉

内もも肉、外もも肉、バラ肉、すね肉などの部位がよく使われています。すね肉は赤身部分が多いため、脂身の多い部位と組み合わせて作られることも。ほかのひき肉に比べて旨みが強く、ハンバーグやミートソース、ミートボールといった洋食料理に向いています。

豚ひき肉

脂身と赤身のバランスが良いウデ肉や肩肉などの部位がよく使われます。他のひき肉に比べて脂が多めですが、その分ジューシーでコクがあり、やわらかい食感が特徴です。油との相性が良く、餃子や焼売、ハンバーグなどお肉の旨味を味わうことができます。

鶏ひき肉

鶏もも肉、鶏むね肉という2種類のひき肉が販売されています。ジューシーな脂身を感じたいなら鶏もも肉、ヘルシーさを求めるなら鶏むね肉のひき肉を選ぶのがおすすめです。牛や豚と比べると淡白な味わいであっさりとしているため、つくねやそぼろ煮など、和食料理に向いています。

合いびき肉

旨みの強い牛肉とコクのある豚肉を組み合わせて作られる合いびき肉。加工・販売店によっても異なりますが、牛と豚の配合割合は6:4や5:5が主流です。その割合によって味わいが大きく異なるため、中には合いびき肉を手づくりする消費者も。牛肉100%・豚肉100%のひき肉を別々に購入し、好きな配合で混ぜ合わせることで、自分好みにカスタマイズできます。

牛肉100%、豚肉100%のひき肉に加えて、なぜ牛・豚の合いびき肉が重宝されているのか、疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。

前述のとおり、牛肉100%のひき肉の特徴は肉の旨み。そぼろのようにしっかりと味付けをすることで食べごたえが増し、肉の旨みもより強く感じられます。その一方で、ほかのひき肉と比べて価格が高い上に、パサパサ・ボソボソした食感になりやすく、安いお肉や鮮度が良くない肉だと肉臭さが気になることも。そこで登場するのが豚肉です。

牛肉100%のハンバーグは食感が固くなりがちですが、豚肉を配合した合いびき肉を使用することで、やわらかくコクのあるハンバーグに仕上げることができます。牛肉の肉々しさを感じながらも、豚肉のおかげでなめらかでジューシーな味わいに。価格面でも味の面でもメリットが大きく、牛肉と豚肉のいいとこ取りができるのが合いびき肉の魅力です。

ちなみに、同じレシピでハンバーグを作ったとしても、牛肉100%、豚肉100%、牛・豚の合いびき肉では、味わいや食感が全く異なります。ビーフステーキのような食べごたえや肉々しさを味わいたいなら牛肉100%、しっとりやわらかくジューシーな味わいを求めるなら豚肉100%、両者の良さをバランス良く堪能したいなら合いびき肉という風に、使い分けるのがおすすめです。3種類を食べ比べてみるのも楽しいですよ。

「ひき肉には、売れ残った肉や鮮度の落ちた肉が使われている。」「ひき肉は、品質と安全性に問題がある。」…そんな都市伝説のような噂を耳にすることがありますが、それは全くの誤解です。

肉のスライス加工時に発生する一番端の肉(=端材)は、見栄えの問題でそのまま精肉コーナーに出せないため、ひき肉の材料に使われることがあります。しかし、ひき肉はそもそも非常に人気のある食材であり、その需要をまかなうためにひき肉専用に肉を仕入れるのが一般的。端材だけでは量が到底足りないだけで品質には全く問題のないものです。フードロスを減らすためにひき肉用に回しているのであって、鮮度が落ちて売れなくなったからひき肉にする、というわけではありません。

ちなみに、スーパーをはじめとする小売店では、いかに廃棄量を減らし無駄なく販売するかの企業努力がなされています。POSデータなどを用いることで何がどれだけ売れるかを予測でき、その精度も年々高まっていますので、肉が売れ残って廃棄される量自体も昔に比べてぐっと減少しています。

価格が安いことがマイナスイメージを招く場合もありますが、ひき肉が安い理由として、以下の2点が挙げられます。

肉を安く仕入れられるから

大貫(たいかん)と呼ばれる大きく育ちすぎた豚など、規格外の豚を仕入れることで、品質を下げることなく安く提供する工夫がなされています。規格外の豚は通常よりも安く仕入れられる場合が多く、海外ではソーセージの原料として使われることもあります。

手間がかからないから

豚のウデ肉は筋が入り組んでおり、しょうが焼きやステーキには向かない部位です。しかし、ひき肉としてミンチにすれば筋を気にする必要がなくなり、筋を取る手間やその作業代を省くことができます。

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まずは、肉のパサつきや臭みの原因となるドリップ(赤い血のような肉汁)がトレイに出てないかをチェックしましょう。その後、肉が押されてつぶれていないかを確認。肉がつぶれると傷みやすくなり、ドリップも出やすくなります。また、ひき肉は断面積が多く、他の肉に比べて傷みやすいため、なるべく新鮮なもの(消費期限が長いもの)を選ぶようにするといいでしょう。

脂身と赤身の割合はスーパーによって異なり、同じスーパーであっても1パックずつ違うため、作る料理や自身の好みによって、選び分けることをおすすめします。

ひき肉は空気に触れる面積が多いため、ほかの肉に比べて痛みやすく、味も落ちやすい傾向があります。購入後はなるべく早く調理して消費し、使わない分はなるべく早く冷凍することを心がけましょう。

冷凍保存する際は、ひき肉を板状に平たく並べ、ラップでしっかりと包んでください。そうすることで冷凍時間も解凍時間も短く済み、肉へのダメージが少なくなります。この時、板状にしたひき肉に仕切りを挟んだり、包丁で軽く筋を入れたりしておくことで、板チョコレートのようにパキッと手で割って使えるので便利です。また、製氷皿にひき肉を詰めて冷凍する方法も。カレールーのように、自分が使いたい分だけ取り出して料理に使用できます。

ひき肉を冷凍した場合には、1〜2週間で食べきるのが目安。後ほど紹介する「下味解凍」を行えば2週間〜20日程度は日持ちします。

「下味冷凍」を使いこなそう!

調味料や食材を加えて冷凍する「下味冷凍」は肉の鮮度を保てるだけでなく、時短調理にもつながる家庭の味方です。通常、肉を冷凍すると冷凍庫の臭いがつきやすくなりますが、下味解凍によってその点を防ぐメリットも。豚こま肉の記事でも下味冷凍を紹介しましたが、ひき肉の方がより汎用性が高く、以下4種類の下味冷凍を知っておくことで料理の幅がぐっと広がります。

1. 中華レシピ

餃子の餡や中華スープに。

<材料>
ひき肉 400g 
酒 大1
しょうゆ 大1
オイスターソース 大1
おろししょうが 小2
塩こしょう 少々

2. トマトレシピ

ミートソースやカレーに。

<材料>
ひき肉 400g
カットトマト缶 400g
ローリエ 1枚
チキンコンソメ 大1
酒 大2
砂糖 小2
ケチャップ 大2
塩こしょう 少々

3. カレーレシピ

キーマカレーやドライカレーに。

<材料>
ひき肉 400g
カレー粉 大1
酒 大2
ケチャップ 大4
ウスター 大1
塩こしょう 少々

4. 和風レシピ

<材料>
ひき肉 400g
酒 大2
砂糖 大1
しょうゆ 大3
しょうが 大2

作り置きで毎日の料理を楽に!

肉味噌など濃いめの味付けで常備菜を作っておくと、さまざまな料理にアレンジできて便利です。ゆでたもやしの上にのせたり、ラーメンの具にしたり。白ご飯にのせてもおいしいです。味を付けて調理することで、日持ちも長くなります。

ひき肉を手づくりしてみよう!

かたまり肉や厚切り肉を使って手作りすることで、自分好みの粗さのひき肉を楽しむことができます。

1. ミキサー・フードプロセッサーを使用

手を汚したくない方や料理初心者であれば、ミキサーやフードプロセッサーを使うのがおすすめです。機械を長時間動かすと肉が細かくなりすぎて、強い粘り気が出てしまいます。肉の状態を確認しながら、数回に分けて短時間の撹拌にとどめましょう。少し粗びきなくらいが肉々しさを感じられておいしく楽しめます。

2. 包丁で手切りする

少し手間や時間はかかりますが、ミキサーやフードプロセッサーを使うよりも、粗めで肉々しいひき肉を楽しめます。肉を叩いてつぶすというよりは、小さなお肉を作るように「切る」ことを意識しましょう。

※器具や包丁、まな板にこびりついた肉の脂は、熱いお湯に浸けることで取れやすくなります。まな板は、脂を削り取るように取り除いてからお湯で洗い流す方法も。まな板の素材は木製よりもプラスチック製で、薄くしなるようなものが使いやすいです。また、洗って乾かした牛乳パックを開き、まな板代わりにするのもおすすめ。使い終わったらそのまま捨てることもできるので、非常に便利です。

最後に、ハイライフがおすすめする豚ひき肉レシピをご紹介します。

リピ決定!便利な肉味噌で無限もやし

忙しい毎日に重宝する時短・簡単レシピです。安くてボリュームも満点!肉感たっぷりな肉味噌ともやしが絡まり、箸が止まらなくなる一品です。

材料と作り方はこちら↓

おうちで店の味!シェフの台湾風まぜそば

大人気のまぜそばがお家で簡単に楽しめる、プロのシェフ考案のレシピです。甘辛い肉とたっぷりのニラ、ネギでスタミナ抜群!男性はもちろん、女性からの支持も高いおすすめレシピです。

材料と作り方はこちら↓

子供と作ろう!豚肉たっぷりジューシー焼売

大人も子供も大好きな焼売を、フライパン一つで作れる簡単レシピです。材料を混ぜて包むだけなので、お子さんとご一緒にわいわい楽しみながら作れます。

材料と作り方はこちら↓

超簡単★豚ひき肉となすの甘辛みそ炒め

おかずとしても、丼にしてもOK!甘辛い味付けが食欲をそそる、料理初心者にもおすすめの時短・簡単レシピです。

材料と作り方はこちら↓

すき焼きポテトサラダ

いつもと違うマヨネーズを使わないさっぱり和風味のポテトサラダ。温かくても冷たくてもおいしく食べられます♪

材料と作り方はこちら↓

意外と簡単!基本のロールキャベツ

ほっとする味、優しい味。基本のロールキャベツです。じっくり煮込んでキャベツもトロトロ、スープもおいしくいただけます。

材料と作り方はこちら↓

混ぜて焼くだけ!100%ポークハンバーグ

合いびき肉を使ったハンバーグとは一味違う、しっとりなめらかでジューシーな味わいが楽しめる、ハイライフが自信を持っておすすめするレシピです。手づくりの豚ひき肉を使うことで、より食べごたえのあるハンバーグに仕上がります。

材料と作り方はこちら↓

肉感たっぷり!基本の餃子

ブロック肉を自分でカットし、ひき肉を手作りすることで、肉々しさも満足感もアップ!ごはんが進むおすすめレシピです。

材料と作り方はこちら↓

今回ご紹介した8点以外にも、ハイライフポークのレシピページでは豚ひき肉を使ったおすすめレシピを数多く掲載しています。ぜひそちらも参考にしてみてください。

https://hylifepork.com/recipes/parts/parts010/

「部位の特徴」に関するTIPS