TIPS部位の特徴

おいしい豚こま肉の見分け方と、冷蔵・冷凍の保存方法 おすすめレシピ5選

他の部位に比べてリーズナブルで、どんな料理にも使いやすい「豚こま切れ肉(以下、豚こま肉)」は、日々の食卓に欠かせない人気食材です。食費の節約に役立つのはもちろん、豚こま肉の特徴や魅力を知っておくことで、料理のバリエーションも広がり、豚こま肉のおいしさを100%楽しむことができます。

豚こま肉とは、豚肉をカット加工する際に出るさまざまな部位の半端部分を集めた切れ端肉のことです。豚こま肉に使われるのは旨みの強い「モモ」や「肩(ウデ)」の部位が中心で、スーパーによっては「肩ロース」や「ロース」の切れ端肉が入る場合もあります。よく混同されがちな「こま切れ肉」と「切り落とし肉」との違いは、以下の通りです。

こま切れ肉:

不特定の部位の半端部分を集めた切れ端肉。大きさも厚さもバラバラな場合が多い。

切り落とし肉:

一種類の部位の半端部分を集めた切れ端肉。「バラ切り落とし」のように、部位の名前が表記される場合が多い。

リーズナブルで、いろんな部位の味が楽しめる

モモや肩(ウデ)といった比較的安価な部位の切れ端肉が中心であることから、価格はとてもリーズナブルです。また和洋中のどんな料理にも使いやすく、コストパフォーマンスの良い万能なお肉であるだけでなく、モモ、肩(ウデ)、肩ロース、ロースなど、いろんな部位の旨みや食感を一度に楽しめることが、豚こま肉の大きな魅力といえます。

小さくて薄く、やわらかい。時短料理にもピッタリ

一切れが小さく薄くカットされているため、肉をやわらかく楽しむことができます。特に肩(ウデ)は旨みが強いものの肉質が硬めの部位であることから、豚こま肉でおいしく手軽に楽しめることは大きなメリットです。小さくて薄い豚こま肉は、冷凍保存をした場合でもカットしやすく、火の通りも早いため、時短調理にもつながります。

ドリップと呼ばれる赤い血のような肉汁は、肉のパサつきや臭みの原因となります。ドリップがトレイに出ていないかを最初に確認しましょう。鮮やかなピンク色をしていて、脂身部分は白・乳白色のものを選ぶのが正解です。赤身部分が黒ずんでいたり、脂身部分が黄色に変色していたり、くすんでいたりするものは避けてください。

豚こま肉の場合、一見ボリュームがあるようでも、実際に炒めてみると脂が溶けて肉の量が少なくなってしまうことがあります。そのため、脂身が極端に多いものは避けるようにしましょう。

赤身が強い豚こま肉は、肩(ウデ)がメインで旨みの強いお肉である場合が多く、淡いピンク色の豚こま肉なら、モモやロースがメインで肉自体がやわらかい場合が多いです。作りたい料理によってそれらを選び、使い分けるのもおすすめです。

安くて使い勝手の良い豚こま肉。特売のタイミングでまとめ買いをされる方も多いのではないでしょうか。切れ端肉は加工時に手や空気に触れる回数が多いことから、他の豚肉よりも痛みやすくなります。そのため、購入したらなるべく早く使う。使わない分は、なるべく早いタイミングで冷凍しましょう。冷蔵保存なら2〜3日、冷凍保存なら約2週間で食べ切るのが理想です。

冷蔵保存のコツ

スーパーで購入したトレイのまま冷蔵庫に入れると、トレイについたドリップが原因で肉が痛みやすくなったり、臭みが出たりする原因になります。豚こま肉をトレイから取り出し、キッチンペーパーでドリップや水分を軽く拭き取った後、ジップ付きの保存袋に入れて冷蔵保存します。大さじ1〜2ほどの料理酒を加えてもみ込んでおくと保存性が高まり、肉もやわらかくなります。

冷凍保存のコツ

トレイから取り出してキッチンペーパーでドリップや水分を拭き取った後、ラップでしっかりと包んで冷凍します。この時、大きなかたまりの状態で冷凍してしまうと、中まで凍るまでに時間がかかり、肉が傷んでしまいます。なるべく薄く平らに広げてラップに包み、短時間で凍らせるようにしましょう。

あらかじめ小分けにしたり、後ほど紹介する「下味冷凍」を行ったりすることで、その後の調理が楽になります。また、豚こま肉をボール状に丸めて保存袋に入れて冷凍しておけば、そのまま片栗粉をまぶして揚げることも可能です。何の料理に使うかを考慮して、あらかじめひと手間を加えておくことで時短調理にもつながります。

解凍時のコツ

他の豚肉と同様に、冷蔵庫でゆっくり時間をかけて解凍するのが理想的です。しかし、薄く広げて冷凍した豚こま肉であれば、解凍にそれほど時間はかかりませんし、半解凍状態になれば、炒める・煮るなどの加熱調理を行っても品質やおいしさに影響はありません。ただし、豚こま肉は一切れが小さく薄いことからドリップが出やすいため、レンジ解凍はおすすめしません。肉がパサつき、旨みが損なわれる原因になりますので注意しましょう。半解凍した肉の再冷凍も品質の劣化につながるため、避けてください。

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忙しい毎日の味方「下味冷凍」を活用しよう!

調味料や食材を加えて冷凍する「下味冷凍」は、時短につながるだけでなく、下味のバリエーションを持っておくことで、料理の幅もぐっと広がります。また、下味冷凍を行うことで肉の繊維が壊れてやわらかくなり、解凍時に肉がパサつきにくくなるメリットもあります。

1.酒・塩(基本パターン)

ジップ付きの保存袋に、豚こま肉300gに対して、調理酒 大さじ1、塩 小さじ1/2を入れて軽くもみ込んだ後、薄く平らに広げて冷凍します。肉がやわらかくなることに加え、臭み消しの効果もあります。和洋中のどんな料理にも使いやすい、超基本の下味冷凍です。

2.しょうゆ・みりん・砂糖(和風パターン)

豚こま肉300gに対して、しょうゆ 大さじ1、みりん 大さじ1、砂糖 大さじ1を入れてもみ込み、冷凍します。チューブのしょうがを加えて「しょうが焼き」、きざんだキャベツとみそを加えて「みそ炒め」などアレンジがしやすく、和風の料理に万能に使えます。肉じゃがに使うのもおすすめです。

3.赤ワイン・玉ねぎ(洋風パターン)

豚こま肉300gに対して、赤ワイン 大さじ2、塩 小さじ1/2、スライスした玉ねぎ 1/4個を入れてもみ込み、冷凍します。カレーやシチューといった煮込み料理など、洋風の料理におすすめです。

形状をアレンジしてみよう!

豚こま肉の調理方法はどうしても炒めものが多くなりがちですが、形状を変えてアレンジすることで、いつもと違った食感やおいしさを楽しむことができます。例えば、豚こま肉をボール状に丸めてミートボールにすると、食べごたえがアップしてごはんが進むメインのおかずに。重ねた豚こま肉の間にチーズを入れて揚げることで、ボリュームも見栄えも良いミルフィーユカツに仕上がります。

片栗粉コーティングで、肉をやわらかく!

小さくて薄く、やわらかいことが特徴の豚こま肉ですが、強火で一気に調理すると、肉が縮んで固くなりゴツゴツとした食感になる場合があります。その予防策としておすすめなのが、片栗粉を薄くまぶしてから加熱調理することです。豚こま肉を片栗粉でコーティングすることで、熱がダイレクトに伝わらず、やわらかく仕上げることができます。

最後に、ハイライフポークがおすすめする豚こま肉を使った簡単レシピを4点ご紹介します。

豚こまとトマトのパスタ

フライパン1本で作れる簡単でお手軽なレシピです。豚こま肉やトマトの旨みを余すことなく堪能できます。トマトの代わりにホールトマト缶200gで代用することも可能。フレッシュトマトならさっぱりとしたソースに、ホールトマトならコクのあるソースに仕上がります。

<材料>(2人分)

豚こま肉 160g
トマト 中2個
にんにく(みじん切り) 小さじ1
パスタ(太さ1.6mmのスパゲッティーニ) 160g
塩 適量
アンチョビフィレ(あれば) 1枚
乾燥オレガノ(あれば) 小さじ1/2
水 500〜600ml
粉チーズ(パルメジャーノパウダー) 大さじ1
オリーブオイル 大さじ1

<作り方>

1. フライパンに、オリーブオイルとにんにくのみじん切りを入れて火にかける
2. にんにくが色付いたら、豚こま肉とアンチョビを入れて塩を振り、しっかり炒める。   
3. ざく切りにしたトマトと水、オレガノを入れて、パスタの麺を半分に折って入れる。      
4. 沸かして蓋をしてパスタを茹でる(途中でかき混ぜて、パスタがくっつかないようにする)。トータルで8〜9分、表示時間よりも少し長めに加熱する。      
5. 麺がちょうど良い硬さになったら蓋を開け、ソースの味を塩で調整して皿に盛る。             
6. チーズをかけて仕上げる。

ホットプレートでつくるポークナゲット

豚こま肉を使ってホットプレートで焼く、簡単・お手軽でヘルシーなナゲットです。ランチやお弁当、おつまみにもぴったり!お子さんと一緒に作るのもおすすめです。

<材料>(2人分)

豚こま肉 200g
卵 2個
薄力粉 40g
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
とけるチーズ(シュレッドタイプ) 50g 
サラダ油 少々
ケチャップ お好みで
マヨネーズ お好みで

<作り方>

1. ボールに肉、卵、薄力粉、塩、こしょう、とけるチーズを入れて全体をよく混ぜ合わせる。           
2. ホットプレートを230℃に温めてサラダ油を熱し、スプーンですくって落としていく。        
3. 蓋をして2分焼き、裏返してさらに2分焼く。   
4. 皿に盛り、お好みでケチャップ、マヨネーズを添える。         

※豚こま肉200gで約8個のナゲットが作れます。             
※ホットプレートがなければ、フライパン(中火)で焼いてもOKです。  
※大人用にはマスタードを添えるのもおすすめです。

豚肉入りで大満足♪ごぼうのきんぴら

副菜がメインに大変身!お弁当や作り置きにもぴったりな、豚肉入りでボリューム満点の簡単レシピです。ご飯に混ぜて、「豚ごぼうの混ぜご飯」として食べるのもおすすめです。

<材料>(2人分)

豚こま肉 または 豚切り落とし肉 150g
ごぼう 1/2本
人参 1/3本
ごま油 大さじ1
輪切り唐辛子 1本分

【調味料】

酒、砂糖、醤油 各大さじ1
白ごま 大さじ1

<作り方>

1. ごぼうはささがきにしてサッと水に通す。人参はよく洗い3〜4cm長さの千切りにする。             
2. フライパンにごま油を入れて熱し、1と輪切り唐辛子を炒める。            
3. 豚肉を加えて炒める。全てに火が通ったら、調味料を加えて全体を混ぜながら水分が飛ぶまで炒める。                   
4. 仕上げに白ごまを振る。                       
※ごぼう、人参はよく洗って皮ごと使用してOK。            
※ささがきや千切りが大変な場合は、棒状から斜め薄切りにしてもOKです。

超簡単!ご飯が進む 豚肉ピーマン炒め

フライパン1つでさっとできる時短レシピ。おかずにもおつまみにも!ピーマン嫌いなお子さんもおいしく食べてもらえる1品です♪あらかじめお肉に片栗粉をまぶすと、食べた時の口当たりがとてもよくなり、調味料にもちょうどよいとろみが付きます。

<材料>(2人分)

豚こま肉 または 豚薄切り肉(ロース、肩ロースなど) 200g 
ピーマン 4個 
生姜(千切り) 大さじ1 
片栗粉 大さじ1 
ごま油 大さじ1

【調味料】                           

めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ1
鶏がらスープ(顆粒) 大さじ1/2 
水 大さじ1/2

<作り方>

1. 豚肉は食べやすい大きさにして片栗粉をまぶす。フライパンにごま油を中火で熱し豚肉を炒める。
2. 5mm程の細切りピーマンと千切り生姜を加えてサッと炒める。
3. 混ぜた調味料を加え、全体に絡めたらできあがり。        

とろ~り☆チーズ㏌ミルフィーユカツ

じゅわっとした肉汁と、とろけるチーズがやみつきに!ボリュームたっぷりで見栄えも良いミルフィーユカツは、白ご飯が進む人気メニューです。カレー風味で、子どもにも大人にも喜ばれるおすすめレシピです。

<材料>(2人分)

豚こま肉 または 豚薄切り肉(ロース、肩ロースなど) 250〜300g 
プロセスチーズ 80〜100g 
カレー粉 小さじ2 
塩 小さじ1

【衣用】                           

薄力粉 大さじ山盛り2 
水 大さじ2 
パン粉 適量 
揚げ油 適量

<作り方>

1. カレー粉と塩を混ぜ合わせる。10gほどにカットしたチーズにたっぷりとまぶす。                   
2. 1のチーズを豚肉で巻き込むように、楕円形にまとめる。肉は1つにつき30gほど使う。                  
3. 衣用の薄力粉と水を混ぜ合わせ、トロトロにする。     
4. 2の肉を潜らせ、パン粉をまぶす。            
5. 180度の油で4~5分程、焼き色がつくまで揚げる。           
※分量のカレー粉を残さないよう、チーズにたっぷりとまぶすのがポイントです。                                 
※食べる時はソースなしでOK。                   
※6pチーズの場合、2つでカツ5個分程度です。             
※薄力粉+水のバッターをしっかりつけることで、チーズが漏れ出すのを防ぐ効果もあります。

今回ご紹介した5点以外にも、ハイライフポークのレシピページでは、豚こま肉を使ったおすすめレシピを数多く掲載しています。ぜひそちらも参考に、豚こま肉をおいしく楽しみましょう。

https://hylifepork.com/recipes/parts/parts009/

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