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【豚肉料理専門シェフ直伝】レンジでお手軽、オーブンで本格!失敗しないローストポークの作り方&アレンジレシピ

人が集まるパーティーやおもてなしだけでなく、毎日の食卓にもぴったりなローストポーク。火入れの加減が難しそうと敬遠されがちですが、コツさえ押さえておけば、実は料理初心者でも簡単に手間なく作れる料理です。一度にたくさん作れて冷めてもおいしいため、作り置きやアレンジにも大活躍。今回は、豚肉料理専門シェフとして数々の豚肉レシピを考案してきた代官山ハイライフポークテーブルのメインシェフ・篠嵜司(しのざき つかさ)さんにローストポークの魅力と失敗せずにおいしく作れる方法について伺いました。

ローストポークの特徴と魅力

そもそも「ロースト」とはオーブンで焼き上げる調理法のこと。オーブンの中で蒸し焼き状態になるため、旨みをたっぷり含んだ肉汁が流出せず、肉の旨みや水分を閉じ込めたまましっとりと焼き上がります。水分や余分な脂が落ちて表面がパリッと仕上がるグリルステーキとは対照的に、しっとりとした口当たりと肉本来のおいしさを堪能できるのが魅力です。

ローストポークの作り方

ローストポークといえばオーブンを使って本格的に調理するイメージがありますが、実は電子レンジを使って簡単に作ることもできます。今回はハイライフがおすすめする2種類の作り方を紹介します。

材料(2人分)

豚かたまり肉(ロース・肩ロース・ランプ・ウデ)400g500g600g
塩こしょう8g10g12g

<レンジ調理>

オーブンを使い慣れない方、忙しくて調理に時間がかけられない方に向けてハイライフが開発したのが、「3・3・30分の法則」を使って電子レンジで作るローストポークです。旨みがギュッと詰まりつつもさっぱりとした口当たりが楽しめます。粗熱がとれているので、サラダや冷たい麺に合わせるのもおすすめです。

作り方

  • 肉に塩こしょうを全体に刷り込んで、30分〜1時間常温に置く
  • 熱したフライパンに油を入れて、中火でお肉の全体に焼き色を付ける
  • 耐熱皿にお肉をのせ、ふんわりとラップをして500Wで3分加熱。お肉をひっくり返してさらに3分加熱

※詳しくは下記の表をご覧ください

※レンジから皿を取り出す際は、皿が熱くなっているので注意してください

  • ラップの上から、アルミホイルを被せて30分置いて完成。中まで火が通っているか確認してからお召し上がり下さい。

※余熱でじっくり火を通すと、しっとりした仕上がりになります!

電子レンジの時間設定

グラム500w(表/裏/余熱)600w(表/裏/余熱)
400g3分/3分/30分2分/3分/30分
500g3分/4分/30分3分/3分/30分
600g4分/4分/30分3分/4分/30分

※作り方動画はこちら

<オーブン調理>

オーブン調理では、外側に焼き目がつくことで香ばしくジューシーな仕上がりに。野菜を一緒に焼くことで、付け合わせもできて一石二鳥!盛り付けも華やかなので、来客やパーティーにもおすすめです。

作り方

  • 肉に塩こしょうを全体に刷り込んで、30分〜1時間常温に置く
  • フライパンを熱し、油を入れ、肉全体を香ばしく焼いていく
  • 耐熱容器に焼いた肉を置く。180℃に予熱したオーブンで30分焼く

※詳しくは下記の表をご覧ください

  • 串を刺して抜き、中心がほのかに熱く感じ、肉に弾力が出たらOK。カットしたらできあがり肉汁も透き通り、中まで火が通っていることをご確認ください

オーブンの設定(180度で予熱済みの場合)

グラム時間
400g30分
500g35分
600g40分

野菜も一緒に焼いて時短調理

にんじん、じゃがいも、にんにく、マッシュルーム、玉ねぎ(ペコロス)のほか、ズッキーニやパプリカで彩りを添えてもOK!レンジで先に加熱した野菜にオリーブオイルをマリネしてからオーブン調理すると乾燥せずおいしく焼けます。

ローストポークの調理や盛り付けのコツ

おすすめの部位は?

ローストポークを作る際におすすめの部位4種類を紹介します。

ロース

脂身と赤身のバランスがよく、上品な赤身はしっとり柔らかく口当たりが良いです。適度な脂身は上品な甘味を与えてくれます。

肩ロース

脂身が網目状にあるので、食べ応えがありジューシーな仕上がりに。豚の旨みと食感を楽しめます。

ランプ

キメが細かく脂身が少ない部位で、あっさりとした仕上がりに。ソースを添えて頂くのがおすすめです。

ウデ

ローストポークのイメージがあまりないウデも実は相性が良く、特有の緻密な繊維が噛むほどに旨みを高めてくれます。

火の通りを見極めるコツ

焼き上がりに透明な肉汁が出ていれば火が通っています。料理用温度計をお持ちの場合、肉の中心温度が70度程度であればちょうどよく焼けていると判断できます。火の通りを断面で見分ける場合は、以下を参考にしてください。

× 火の通りが不十分

断面のピンク色に透明度がある場合は、さらに火を通してください。かたまりのまま500Wのレンジで2~3分程加熱し、様子をみましょう。

◯ ちょうどよい火通り

切った断面の色が白っぽいピンク色でしっとりしています。

× 火が入り過ぎ

断面の色はピンクっぽさの無い白色で、切った面がパサついて見えます。

薄くきれいに切るコツ

切り口が滑らかになり切りやすいことから、刃渡りが長めの包丁を使うことをおすすめします。また、面が広いと切るのが難しい場合も。無理をせずに面を半分に切り、切った面を下にしてから切ると安定してカットしやすくなります。

おいしく見せるきれいな盛りつけ方

以下の3シーン別に、盛り付け例をご紹介します

パーティー用の盛り付け

大きめの木の板やお皿にかたまりのローストポークと付け合せの野菜を盛り付けます。テーブルの中央に配置すると豪華な主役に。食べる時にお好みの厚さに切って取り分けると、パーティも盛り上がります!

シーンを演出する高級感のある盛り付け

きれいなピンク色のローストポークを黒などの濃い色の皿に盛り付けると、一気に高級感がアップ。ローストポークの断面を見せるように、立体的に盛るのがコツです。ソースを添える場合はできたてをちょっと厚切りに切って盛り付けましょう。

付け合わせはなるべくシンプルに。じゃがいもだけ、ベビーリーフだけ、などにするとローストポークが映えます。

手軽にローストポークを食卓に取り入れるサラダ盛り

サラダにローストポークをのせるだけで豪華なボリュームサラダのできあがり!木のボウルにたっぷり盛り付けると食卓の雰囲気も華やかになります。

サラダ用のローストポークは薄く切るのがおすすめ。冷ましてから切るとカットしやすいです。

おいしく保存するコツ

冷蔵と冷凍、どちらの場合も、ローストポークをスライスせずにかたまりのまま保存した方がおいしさを保つことができます。おいしさを考えると、冷凍保存より冷蔵保存で食べ切るのがおすすめです。

冷蔵保存の場合

なるべく空気に触れないようにラップで包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。食べる直前に冷蔵庫から出してスライスすると、肉が締まっているため薄くきれいに切れます。電子レンジで温め直すと火が入り過ぎて肉汁も出てしまうため、常温に戻して食べるのがおすすめです。冷蔵庫で保存する場合は、4〜5日程度を目安にお召し上がりください。

冷凍保存の場合

冷蔵と同様ラップで包み、保存袋に入れて冷凍します。レンジ解凍は肉汁が出て旨みが損なわれるため避け、冷蔵または常温でゆっくりと解凍しましょう。冷凍保存期間は1カ月程度が目安です。

ローストポークに合うおすすめのソースは?

ローストポークは肉本来の旨みを生かした料理である分、ソースによってガラッと違う味わいを楽しむことができます。今回は、ローストポークに合うソースを5種類紹介します。

ローストポーク用 簡単!アンチョビソース

ローストポークの肉汁を活用した、混ぜるだけでOKの簡単ソースです。豚肉、玉ねぎ、にんにく、レモンは栄養面でも相性抜群!パセリの代わりにしそやバジルなどを使うのもおすすめ。風味が際立っておいしく楽しめます。

材料と作り方はこちら↓

赤ワインソース

材料を煮詰めるだけで簡単!なのに、おうちにいながらレストラン気分を味わえる本格的なソースレシピです。付け合わせはマッシュポテトがおすすめです。

材料と作り方はこちら↓

さっぱりサルサソース

材料を切って混ぜるだけ!ローストポークに合うさっぱりとした味わいのサルサソースレシピです。豚しゃぶサラダのたれやドレッシングにもおすすめです。

材料と作り方はこちら↓

ピリッと爽やか!山椒ソース

ネギや山椒が効いたさわやかな辛さがローストポークと相性抜群!お酒にもごはんにもぴったりな、クセになる風味の絶品ソースレシピです。

材料と作り方はこちら↓

タイ風パクチーソース

刻んで混ぜるだけの簡単レシピ!アジアン好きにはたまらない、パクチーをたっぷり使ったヘルシーなタイ風ソースです。

材料と作り方はこちら↓

ハイライフおすすめのローストポークアレンジレシピ4選

最後に、ハイライフがおすすめするローストポークを使ったアレンジレシピを紹介します。パーティはもちろん、普段の日でも楽しめるレシピが盛りだくさんです!

おもてなしに!ローストポークの手毬ずし

酢飯に小さく刻んだローストポークと粒マスタードを混ぜ込み、一口大に丸めるだけ。スライスしたきゅうりやラディッシュ、のりで飾り付けるだけで、見た目も華やかなパーテイー料理に仕上がります。

材料と作り方はこちら↓

ローストポークのパニーニ風ホットサンド

ローストポークの作り置きで、簡単におしゃれなホットサンドに。フライパンを使えば、外はカリッと中はとろーりな熱々ホットサンドが自宅でも作れます。

材料と作り方はこちら↓

ローストポーク入りバジルペーストのパスタ

定番のジェノベーゼパスタにローストポークを加えることで、見栄えも満足感もアップ。こちらは冷製レシピですが、熱々で作ってもおいしいです♪

材料と作り方はこちら↓

簡単!自家製スモーク・ローストポーク

ボウル2つと、ボウルに入れる網またはザルを用意するだけ。おうちでも簡単に豚肉をスモークできる方法をご紹介します。

材料と作り方はこちら↓

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