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豚肉と旬の春野菜をおいしく味わおう!豆知識とおすすめレシピを紹介

木々が芽吹き、自然も暮らしもにわかに活気づく、春の季節が近づいてきました。今回は春に旬を迎える春野菜に焦点をあて、代表的な春野菜の特徴と栄養素、選び方、保存方法、調理時のポイントについて解説します。栄養面や春野菜独特のえぐみ・苦味を軽減するなど豚肉と一緒に味わうことで得られるメリットや、ハイライフおすすめの豚肉×春野菜レシピもたっぷりご紹介しますのでお見逃しなく!

春野菜の特徴と栄養素

雪が解け、暖かな日差しが降り注ぐ春に旬を迎える春野菜。芽吹いて間もないことから、みずみずしくて香りが強く、皮や葉がやわらかい野菜が多いのが特徴です。たけのこ、わらび、うど、こごみといった山菜も春ならではの食材で、ふき、たらの芽、菜の花などの独特なほろ苦さも春野菜の特徴といえます。
代表的な春野菜として、以下が挙げられます。

■春キャベツ

冬キャベツは楕円形で葉が厚く締まっているのに対して、春キャベツは円形で葉の巻きもふわっとしています。巻きが緩い分、葉がやわらかくてみずみずしく、サラダなど生でも食べやすいのが特徴です。ビタミンC、食物繊維、胃腸の粘膜を守るキャベジン(ビタミンU)が多く含まれています。

■新玉ねぎ

玉ねぎは、日持ちをよくするために収穫後しばらく乾燥させてから出荷されますが、新玉ねぎは乾燥処理を行わず、収穫後すぐに出荷されます。そのため、新玉ねぎは水分量が多く、玉ねぎ特有の辛みが少ないのが特徴です。ビタミンB1の吸収を高めて代謝を活発にする硫化アリル(アリシン)や、腸内環境を整えるオリゴ糖が豊富に含まれています。

■新じゃがいも

通常のじゃがいもは完熟後に収穫を行い、貯蔵庫で熟成させてから出荷されるのに対して、新じゃがいもは完熟前に収穫し、すぐに出荷されます。未熟な分、新じゃがいもはサイズが小ぶりで水分を多く含んでおり、皮が薄くやわらかいのが特徴です。加熱後、皮付きのままでもおいしく食べられます。栄養面では、でんぷん、ビタミンC、食物繊維が豊富です。

■たけのこ

たけのこは、竹の地下茎から出てくる若い芽のことで、その名の通り竹の子どもにあたります。3月〜5月頃までが旬で、その時期のたけのこはやわらかく香りが豊かで、春の味覚として楽しまれています。整腸効果や血糖値上昇の抑制を助ける食物繊維や、体内の余分な塩分の排出を促すカリウムが含まれます。

■菜の花

つぼみや花茎、若葉の部分を食するアブラナ科の野菜です。独特な香りとほろ苦さがありますが、茹でると甘みが出るため、おひたしや和え物などにするとおいしくいただけます。春野菜の中でも特に栄養価が高く、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、カルシウム、ミネラルなどの栄養素をバランスよく含んでいます。

■アスパラガス

輸入品も含めて通年出回っているアスパラガスですが、旬の春に出荷されるアスパラガスはみずみずしくて甘みがあり、やわらかくて食べやすいのが特徴です。食物繊維、葉酸が豊富で、疲労回復効果のあるアミノ酸の一種・アスパラギン酸も含まれています。

豚肉と春野菜を組み合わせて、もっとおいしく食べやすく

豚肉と春野菜を一緒に摂ることで、栄養面や食べやすさなど、さまざまなメリットを得られます。例えば、豚肉に含まれるビタミンB1(別名:チアミン)と、新玉ねぎのアリシンは結合しやすい性質を持ち、この2つが結合することで「アリチアミン」という物質に変わります。豚肉と新玉ねぎを一緒に摂取し、アリチアミンが生成されることで体内への吸収効率がアップします。
また、たけのこやわらびの「えぐみ」、ふきや菜の花の「苦み」が苦手な方でも、豚肉の脂と一緒に炒めて調理することでえぐみや苦みが上手くマスキングされ、おいしく食べられます。小さなお子さんも、豚の肉巻きにすることで香りやクセのある春野菜も食べやすくなりますよ。

春野菜の選び方とおいしいまま保存する方法

■春キャベツ

葉にツヤとハリがあり、葉の先までみずみずしさのあるものを選びましょう。キャベツに含まれるビタミンCなどの栄養素は時間が経つほど失われていきますので、食べられる量を購入し、なるべく早く消費することをおすすめします。保存時には芯の部分を包丁でくり抜いて濡らしたキッチンペーパーを詰め、新聞紙で包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れてください。

■新玉ねぎ

新玉ねぎは水分量が多い分あまり日持ちせず、普通の玉ねぎに比べて傷みやすい傾向にあります。ずっしりと重みがあるものを選び、皮に傷やカビがないかどうかも確認してください。常温保存は避けて、1つずつ新聞紙で包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存してなるべく早めに消費するようにしましょう。

■新じゃがいも

しっかりと重量感があり、皮に傷やしわがないもの、皮が緑に変色していないものを選びましょう。新玉ねぎと同様、普通のじゃがいもに比べて湿りやすく、傷みやすいため、新聞紙で包んで日光の当たらない風通しのよい場所で保存してください。新じゃがいもは皮ごとおいしく食べられるため、皮つきのままくし切りにカットして、フライドポテト用に冷凍するのもおすすめです。

■たけのこ

スーパーでたけのこを選ぶ際には、切り口が白く、みずみずしいものを選んでください。たけのこは収穫直後から鮮度が落ち、アク(えぐみの原因)が増加するため、可能な限り早くアク抜きを行うことが重要です。

<たけのこのアク抜き手順>

  1. たけのこの穂先を切り落とし、水周りをよくするために縦に深さ2cmほどの切り込みを入れる。
  2. 大きく深さのある鍋に、たけのこ、米ぬか、唐辛子、水(たけのこ全体が浸かる量)を入れる。
    ※たけのこ3本に対して、米ぬか1カップ、唐辛子1本が目安
  3. 鍋を中〜強火にかけ、沸騰したら落し蓋をして煮汁が吹きこぼれない程度の火力で茹でる。
  4. 根元に竹串を刺し、スッと通るくらいにやわらかくなったら火を止めて、茹で汁に浸かった状態のまま冷ます。

米ぬかがない場合は、お米のとぎ汁でも代用可能です。唐辛子はえぐみを和らげる効果があるといわれていますが、省いても構いません。余ったたけのこは茹で汁に浸けたまま冷蔵保存し、なるべく早めに使い切りましょう。

■菜の花

茎の切り口がみずみずしく、つぼみが開いていないものを選びましょう。乾燥に弱くしおれやすいため、軽く湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて花を上にして冷蔵庫で保存します。冷凍する場合はサッと茹でてから食べやすい大きさに切り、小分けにしてラップで包んで保存袋に入れてから冷凍してください。

■アスパラガス

全体に緑色が濃く、穂がしっかり締まっているもの、根元までみずみずしく切り口が乾燥していないものを選びます。根元部分は穂先に比べて硬いため1〜2cmほど切り落とし、下から1/3ほどの皮を包丁やピーラーでむきましょう。採れたての新鮮なアスパラガスであれば根元の皮までやわらかいため、皮をむかずにそのままおいしく食べられます。
保存時には、濡らしたペーパータオルや紙でアスパラガスの根元を軽く包んでから、全体を乾いたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて穂先を上に立てて冷蔵庫に入れてください。

みずみずしさが特徴の春野菜は鮮度が落ちやすいため、どの野菜もなるべく早く食べ切ることを意識しましょう。長期間保存できると思われがちな新玉ねぎ、新じゃがいもも、想像以上に傷みやすいため注意が必要です。

春野菜を調理する際のポイント

葉がやわらかい春キャベツは、千切りではなく「ざく切り」でも食べやすいのが特徴。キャベツに含まれるビタミンCは空気に触れることで失われやすくなるため、切り口がより少ない「ざく切り」で食べることによって、ビタミンCの摂取量を増やすことができます。
新じゃがいもは、切らずに皮ごと調理することでビタミンCなどの栄養素の流出量を減らすことができ、ほくほくとした食感が楽しめます。茹でてから皮をむくことで、皮のむき過ぎやゴミを減らせる効果も。辛みが少ない新玉ねぎは、水にさらさなくても食べやすいため、その分栄養素を摂取しやすくなります。

また、春野菜はやわらかいものが多いため、火を通しすぎないことも大切です。菜の花やアスパラガスはサッと茹でて、色が鮮やかになったぐらいで火を止めるのがベスト。長時間煮込むよりもサッと茹でたり炒めたりすることで、香りも飛ばずに楽しめます。

ハイライフおすすめの豚肉×春野菜レシピ

最後に、ハイライフがおすすめする豚肉と春野菜の組み合わせレシピをご紹介します。

レンジで!豚肉と春キャベツの塩レモン蒸し

旬の春キャベツをたっぷりと使った、手軽にレンジで作れる温サラダレシピです。レモンのさっぱり感で、キャベツと豚肉をモリモリ食べられます!
材料と作り方はこちら↓

キャベツとじゃがいもの豚ひき肉ソース

カレー風味の豚ひき肉ソースと、旬の春キャベツ、新じゃがいもをたっぷりいただくレシピです。豚ひき肉ソースは作り置きにもぴったり。
材料と作り方はこちら↓

キャベツとじゃがいもの豚ひき肉ソース

豚肉とじゃがいもと菜の花の煮物

豚肉とたっぷりの野菜をサッと煮こんだ、あっさりとした味わいの煮物レシピです。
材料と作り方はこちら↓

豚肉とじゃがいもと菜の花の煮物

豚肉とタケノコの炊き込みご飯

塩麹を使い豚肉を柔らかく、味わい深く仕上げます。具沢山で香りの良い炊き込みご飯のレシピです。
材料と作り方はこちら↓

お弁当にも!アスパラ豚ロース巻き

アスパラガスの旨みを豚肉で閉じ込めた、トマトソースとチーズを絡めていただく高見えレシピです。
材料と作り方はこちら↓

疲労回復に!ポークステーキの温野菜サラダ

ジューシーなポークステーキに、旬のアスパラガス、新じゃがいも、新玉ねぎなどの温野菜サラダを合わせて。見栄えもよく、おもてなしにも最適です。
材料と作り方はこちら↓

疲労回復に!ポークステーキの温野菜サラダ

簡単☆豚バラとじゃがいものこってり炒め

白ごはんが進む、甘辛おかずレシピです。新じゃがいもを切らずに丸ごと炒めれば、ほくほく食感を楽しめます。
材料と作り方はこちら↓

簡単☆豚バラとじゃがいものこってり炒め

一年中出回っているじゃがいもやキャベツ、玉ねぎも、みずみずしさややわらかさを感じられるなど、普段とはまた違った味わいや食感を楽しめるのも春野菜ならではの魅力です。ぜひこの記事を参考に、春の恵みをおいしく味わってみてはいかがでしょうか。

今回お話を伺った方

志水 あい
管理栄養士・健康ライター

WEBサイトや書籍などで健康・育児関連の記事を執筆したり、栄養素のはたらきを重視したレシピづくりを行っている。忙しいときでも手軽につくれる簡単レシピが得意分野。子どもが生まれてからは食育や知育に興味を持ち、食べものを通じて学べるレシピの開発なども行っている。

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