TIPS調理テクニック

豚肉の下準備とチルド保存の方法を知って、もっとおいしく楽しもう!

日常的に購入し、調理する機会が多い豚肉。しかし、ちょっとした下準備や保存方法を知っておくことで、豚肉の鮮度を長持ちさせ、よりおいしくいただけることをご存じでしょうか。今回は、「豚肉の筋切り」「塩の振り方」「豚肉の保存方法」について、代官山のブランドレストラン「ハイライフポークテーブル」のメインシェフ・篠嵜司が動画と共にご紹介します。それぞれの手順やコツを理解し、豚肉をよりおいしく楽しみましょう。

豚肉の脂身と赤身の間には硬い筋繊維があり、そのまま加熱調理をすると、肉が反り返ったり縮んだりする原因となります。ソテーやフライ、ステーキ、とんかつ、しょうが焼きなど、豚肉1枚をまるごと調理する際には、事前に筋切りを行いましょう。火の通りが均一になり、仕上がりの見た目も良くなります。

①肉に厚みがある場合、肉を立てて筋切りすると確実

とんかつ用など厚めの豚肉の場合、脂身と赤身の境目の筋に包丁の刃先を入れて、等間隔に刺すように切り込みを入れます。この時、肉を立てると包丁を入れやすくなります。切り込みを大きくしてしまうと肉汁や旨みが流れてしまいますので、幅1cmくらいを目安にしましょう。肉が分厚く、下まで刺しづらい場合は、肉を裏返して両側から切り込みを入れるといいでしょう。

②薄切り肉の場合は、ナイフでたたくように切る

薄切りの豚肉であっても、しょうが焼きなどで豚肉1枚を焼く際は筋切りを行います。脂身と赤身の境目の筋に、ナイフでたたくように包丁の刃先を等間隔に入れましょう。

塩の主な役割は、豚肉の臭みを取り、旨みを引き出すことです。使用する塩の種類と振り方を知っておくことで、豚肉をよりおいしく楽しめます。

①遠くから全体に振る

高い位置(30cmほど上)から肉全体に振りかけます。肉を裏返して、両面にまんべんなく塩を振りましょう。

②焼き塩などのさらさらな塩が使いやすい

水分を含まないさらさらな塩がおすすめです。自宅のキッチンにある塩が少し湿っていると感じたら、フライパンなどで軽く炒って使いましょう。

③ミネラルを含んだ自然塩を使うと、塩味がまろやかでおいしい

主に塩化ナトリウムで作られる「精製塩」は、ミネラル分を含んでおらず、少し尖った塩辛い味わいが特徴です。ミネラルを含むまろやかな味わいの「自然塩」を使うことで、豚肉の旨みが引き出され、よりおいしく仕上がります。

④先に下味の塩をしてから調理をすると味が決まる

調理中や調理後ではなく、調理前に下味の塩をしておくことが大切です。塩をなじませておくことで、料理初心者でも味が決まりやすくなります。

関連記事

HyLife Pork(ハイライフポーク)ってどんなお肉?

くわしくはコチラ

豚肉は購入したその日に食べるのが一番ですが、上手な保存方法を知っておくことで、おいしさを長持ちさせることができます。ポイントは、肉をなるべく空気に触れさせないようにすること。空気に触れると酸化して傷みやすくなりますので、保存方法のコツをきちんと理解しておきましょう。

①ドリップは拭き取る

ドリップと呼ばれる赤い血のような肉汁は、臭みの原因となります。調理する際に味のなじみも悪くなりますので、ペーパータオルで押さえて拭き取りましょう。

②ジップ付きの袋に入れ、なるべく空気を抜く

豚肉が入っていたトレイにはドリップが残っている可能性があります。必ずトレイから取り出し、ジップ付きの袋に移し替えましょう。豚肉は空気に触れることで酸化して風味が悪くなり、雑菌の繁殖も進みます。ストローを使うと、より簡単に空気が抜きやすくなります。

③冷蔵庫の下段、またはチルド室で保管

豚肉を冷蔵保存する時は、温度を5度以下に保つのが理想です。冷気が溜まりやすい冷蔵庫の下段やチルド室に保管しましょう。肉の鮮度をより長く保つことができます。

④酒をもみ込んだり、塩を振って保存すると傷みにくくなる

大さじ1〜2ほどの料理酒をもみ込んだり、少量の塩を振りかけておくことで保存性が高まります。また、下味をつけておくことで調理にもすぐ使用できて便利です。

同じ豚肉であっても、調理前の下準備や保存方法を知っているか否かで、料理の仕上がりやおいしさに大きな差が出てきます。毎日忙しくてなかなか調理に時間がかけられないという方にとっても、こうしたひと手間を加えておくことは、豚肉の鮮度を保ち、より短時間で料理を仕上げる近道になります。ぜひこの記事を参考に実践してみてください。

カナダの自然と愛情が生み出した豚肉ブランド、ハイライフポーク。この味に惚れ込んだイタリアンレストラン「LIFE」オーナーシェフ相場正一郎がプロデュースし、「代官山ハイライフポークテーブル(HyLife Pork TABLE)」が生まれました。「代官山ハイライフポークテーブル」は、ハイライフポークを使ったさまざまなメニューを味わっていただけるだけでなく、季節に合わせたフェアやご家庭でハイライフポークを楽しんでいただくためのワークショップなど、さまざまなイベントも開催しています。

「調理テクニック」に関するTIPS